清水多嘉示《のびゆく》1987年,岡谷市役所_20151121撮影
本記事のタイトルに記載されている1987年は「岡谷ライオンズクラブ」から寄贈された年であり、制作年ではない。
メンテナンス前
→塗料が劣化して表面の潤いが無くなりカサついているようにみえる。
洗浄
洗浄後、充分に乾かして、ワックス(蜜蝋を溶剤で溶かした状態)を塗る。
→①ワックスを塗って磨くと光沢が生まれる。なおかつ、②ワックスの保護膜はブロンズ表面に大気汚染物質が付着しても雨風で流れ落ちるようにしてくれるのだ。さらに、ワックスはリバーシビリティ(可逆性)が高いので、③メンテナンスの処置に問題があれば直ぐに取り除き処置前の状態を回復することが可能なのである。
本作は長い間メンテナンスされてこなかったので、どうしてもワックスにムラができてしまう。なので、均一の保護膜にするべくガスバーナーでブロンズ表面を温める。
→こうすることで塗料面の下層にあるブロンズ面にまでワックスが浸透し、ワックスの保護効果が十分に期待できるのである。
(メンテナンス後の写真には、今回のメンテナンスに関わった方々が写っていますので、のちほど配慮した写真をアップできればと思います。)