モニュメント備忘録

モニュメントを忘れないためのメモ

富永直樹《海浜》1994年,浦安市中央公民館4階庭園

浦安市中央公民館

 

4階庭園 設置風景

 

銘板

 

①正面

→金箔が貼ってあったが、ブロンズ面に緑青(錆)が生成され金箔を押し上げ剥離させてしまった。

 

 

 

 

⑤背中は正面に比べて金箔が残っている。

 

 

本像は『浦安市所蔵の美術品』(2010年)のp.81と比較すると、表面の変化が分かりやすい。

浦安市にある他の金箔貼り付け像と比べて、変化が進んでいるように見える。

 

本像には早急なメンテナンスが必要だと考えられる。

 

生涯学習課でメンテナンスについて話を聞いたところ、制作者である故・富永直樹氏は、金箔を再度貼り付けるメンテナンスをするべきだと考えていたようである。オリジナリティ(制作者の意図)を優先するのであれば、金箔を貼り付けるメンテナンスが採られるべきである。しかし、浦安市所蔵で屋外に置かれた金箔貼り付け像は3体(富永直樹が2体、柴田鋼造が1体)、屋内の像は2体(富永直樹が2体)ある。定期的なメンテナンスが市の財政を圧迫してしまうのであれば、いつの日かメンテナンスの予算が削られてしまうかもしれない。そうなってしまっては本末転倒である。

だからこそ、メンテナンスする側(業者など)は継続して行え、かつ、オリジナリティを尊重したメンテナンス方法を考えて実践していくべきである。